アンカリング効果を活用した恋愛心理テクニック

アンカリング効果というのは、特定の数値や情報などが潜在的な心理基準(アンカー)となり、その基準がその後のあらゆる物事の判断に影響を及ぼすという心理効果の事を言います。


このアンカリング効果は、恋愛に限らず、ビジネスなどの場でも短期的な物事の交渉に活用していくテクニックもあれば、人間関係の形成において長期的に活用していく方法もあり、非常に利用しやすい心理効果の1つでもあるんです。


というより、人間心理における物事の判断は、潜在的なものも含め、ほぼ全てこの「アンカリング効果」におけるアンカー(基準)の積み重ねによって行っていると言っても決して言い過ぎな話でもありません。


多くの人が考える「常識」というものや、好きになる異性のタイプ、買い物をするときの金銭感覚などは全て、それまでの人生経験における「アンカー(基準)」の積み重ねによるアンカリング効果によって生まれているものでもあるからです。


例えば、自分が好きになる異性のタイプには、少なからずちょっとした「傾向」などがあるはずですので、それは自分のこれまでの人生経験の中で、


「こういう女性はかわいい」「こういう女性はイイ女だ」


というアンカー(基準)を『価値観』として打ち立ててきた上での傾向であり、これはまさにアンカリング効果の産物と言っても言い過ぎではないわけですね。


そして、少し言い方を変えるなら、この『価値観』は「先入観」の積み重ねでしかないものでもあるのです。


例えば日本人とヨーロッパ人とアフリカ人とでは、それぞれ全く「好きになる女性のタイプ」が異なると言われていますが、これは遺伝子レベルでそうなっているという学説もあるものの、アンカリング効果による先入観でそうなっているという説もあります。


要するに多くの人が「こういう女性は魅力的だよね」という事を口々に言っているのを幼少期から耳にしていく事で、「こんな感じの女性は魅力的である」という先入観を知らず知らずのうちに自分に擦り込んでしまい、それが次第に「自分の価値観(好み)になる」という説です。


私は遺伝子レベルの学説はハッキリ言って、理解不能ですが、このアンカリング効果を前提とする学説は、心理学の原則にも沿っているものである為、個人的には十分に説得力のある説だと思います。


人生経験の中で、「こういう女性は魅力的」という話を幼少期から、テレビや雑誌などのメディアや身に回りの人達から聞かされていると、その価値観がアンカー(基準)となり、自分自身の価値観も、それが基準になっていくんですね。


あなたが考える「好みのタイプの異性」も、このようなアンカリング効果の積み重ねによって出来上がったものである可能性は多いに「ある」という事です。

アンカリング効果の活用テクニック


そんな「アンカリング効果」ですが、先程もお伝えした通り、この心理効果は恋愛に限らず、あらゆる人間関係の形成や物事の交渉等で活用していく事が出来ます。


そしてその活用法は「短期的な活用テクニック」と「長期視点を据えた活用テクニック」があり、私が身を置いていたホストの業界でも、このアンカリング効果を活用したテクニックは、その短期的なテクニック、長期的なテクニック、両方を駆使しているホストが非常に多くいました。


まあ、ホストの大半は、とくにこのような「アンカリング効果」や「心理学」などを意識も認識もせずに「実践」の中で、自然とこの心理効果を利用するテクニックを身に付け、活用するようになっているというのが実際のところです。


例えば、その「短期的なテクニック」は、ちょっとした「交渉事」に利用できるもので、高額なお酒がほぼ青天井で存在する(と言っても数百万円くらいですが)ホストクラブにおいては、


1:まずは物凄く高額なボトルやシャンパンの注文をねだる
2:そこから値段を押さえた本命のボトルやシャンパンに対象を切り替える



たったこれだけの交渉テクニックで、その「本命のボトルやシャンパン」を入れて貰える可能性は向上させられます。


その本命のシャンパンが女性客の予算的にも、10万円のドンペリニョンが妥当な線だったとして、最初の段階では、あえてその女性の予算では手を出せないような30万円、40万円という、更に高級なお酒の注文を交渉するわけです。


それも、かなり本腰を入れて本気で交渉をします。


その最初の交渉が本格的であるほど、このアンカリング効果は大きく作用するものだからです。


「30万円のボトルでも、10万円の3カ月払いでいいからさ。ね?」


と、現実的に何とかなってしまう支払いプラン等を提案していくなど、ですね。


このような提案によって、お客さんの方が実際にその代金を支払っていくようなイメージを頭の中に浮かべたなら、その交渉におけるアンカー(心理基準)としては、十分なものを植え付けられたと考えて問題ありません。


そこで一気に、その交渉の対象を3分の1の価格に押さえた「本命」の、10万円のシャンパンに切り替える事で、30万円を支払うイメージを描いていたお客さんは20万円を「得」するような感覚を覚えるわけですね。


30万円という金額がアンカー(基準)となり、10万円のシャンパンが安く感じるという単純な理屈です。


ましてホストクラブでは、お酒が入ってますし、そういうシャンパンなどにポンポン注文が入っているような場所ですから、こういう単純な交渉戦略が十分に有効となるわけです。


仮に初めから10万円のシャンパンを交渉していれば、断られたかもしれないケースでも、このようなアンカリング効果を利用した交渉テクニックを駆使すると、実際に売れないはずのものが売れてしまうんです。


その際のポイントとしては「本命の交渉」に対して有利なアンカーを交渉相手に植え付けていく事が重要であり、そのアンカーはとにかく頭の中にそれをイメージさせる事がポイントになります。


ホストクラブを例に挙げましたが、これはどんな交渉事にも活用出来るテクニックだと思いますので、是非、有効に利用してみてください。(その際の先立つ交渉はあくまでも自然に、且つ本気で真剣に行うのがポイントです。)


アンカリング効果を活用した恋愛心理テクニック

先程の活用テクニックはあまり「恋愛」とは直結しないものになっていましたので、このアンカリング効果を「恋愛」に活用していくテクニックの方を解説していきます。


これは先程からお伝えしている、このアンカリング効果を「長期的な視点」で活用していく方法が主な対象として挙げられるのですが、例えば知り合った女性を口説きたい、落としたいという場合、まず彼女の中に潜在的に埋め込まれている「アンカー」を先立って洗い出します。


“彼女がどんな価値観(先入観)を既に抱いているのかを洗い出していく”という事です。


その際、この先立つアンカー(基準)と言えるその女性の「価値観」は、それがプラス方向に埋め込まれているもの、マイナス方向に埋め込まれているもの、両方を押さえていく事がポイントになります。


そしてその引き出し方として、最も手っ取り早いのは、その女性の「過去の恋愛話」を自然に聞き出していく事であり、そのような「過去の恋愛話」には、その随所随所に、彼女に既に埋め込まれているアンカー(価値観)が垣間見えてくるはずです。


女性自身、過去の自分の恋愛話をしていく事は、それを前向きに捉えている恋愛話であれば、自分の経験や自分がどれくらい愛されてきたか、モテてきたかを話していく事になり、おのずとその話をしている方も優越感を覚えていきます。


対して、そのあまり前向きには語れないような恋愛話も、自分を悲劇のヒロインに仕立て上げ、同情を誘えるような話になる為、これも話しをする女性の側としては、それを語っていく事自体に心地良さを感じていきます。


つまり、女性から過去の恋愛話を引き出していく事は、その女性の中に既に埋め込まれているアンカー(価値観)を探れるだけでなく、そのような話をさせる事自体が「あなたとの会話」に好印象を引き出せる一石二鳥のテクニックなわけです。


そこで、前向きな恋愛話には、どんどん彼女のモテてきた経験、愛されてきた経験を褒め称え、後ろ向きな恋愛話には、我が身のように同情してあげてください。


それだけでも、あなたの印象はどんどん良いものになっていくはずです。


そうして、意中の女性から過去の恋愛話をどんどん引き出していけば、彼女がどういう男性に魅力を感じ、どういう男性にあまり良い印象を抱かないのか。


またどういう男性の行動に好感を覚え、どういう行動には好感を覚えないのかがおのずと見えて来ます。


そして、そんな既にその彼女に埋め込まれている「アンカー」を、あなた自身が多いに利用し、活用していくわけですね。


ちなみにアンカリング効果は、潜在的にも強く作用するものである事が多くの心理学実験で立証されている為、意中の女性が好んでいるものや好感を抱くものが目に触れていたり、そういう話題が頻繁に出てくるというだけでも、その空間を共有している男性に対して好感を抱きやすくなると言われています。


これはそれを立証している心理学実験の事例の1つになりますが、ボールペンの筆記テストという名目でネガティブな言葉(悪質、貧乏、不正、など)をひたすら書かせた被験者達と、ポジティブな言葉(幸福、快楽、正義、など)をひたすら書かせた被験者達とでは、圧倒的にポジティブな言葉を書かせた被験者が、


「このボールペンは高級感があって使い易い」


というような前向きなアンケート回答を出し、逆にネガティブな言葉を書かせて被験者の大半は、


「このボールペンは安っぽくて書きにくい」


というような後ろ向きなアンケート回答を出していったそうです。


勿論、この実験で使われていたボールペンは、どちらの被験者グループも全く同じものであり、ボールペンの使い心地も全く同じはずなのですが、そこでネガティブな言葉を書かせるか、ポジティブな言葉を書かせるかで、その「印象」は180度変わるという結果が出たわけですね。


よって、特定の女性を口説きたいという時は、まずはその女性に埋め込まれている「アンカー(価値観)」を丸裸にしてしまい、常にその女性と接していく時は、そのアンカリング効果をプラス方向に作用出来るように意識していけば良いわけです。


好きな色、好きな音楽、好きな食べ物、好きな動物、好きな本、好きな映画。


これらが全て、彼女の「アンカー」を構成する要素になっていると言っても過言ではありませんので、デートのセッティング1つにしても、これらをうまくプラスに持っていけるように意識していくようにするだけで、潜在的なレベルのアンカリング効果は勿論、


「この人とは凄く気が合う(合いそう)」


という意識、印象を意識的にも抱いていくようになります。


そうなれば、もうその女性を落とせるのも時間の問題です。


彼女がどういう男を好み、どういう男の行動に惹かれるのかを、あなたは全て知り尽くしているわけですから。


それを実現する為にも、まずはさり気無い会話の中から、それを引き出しつつ、過去の恋愛話をさせるなどして、彼女の中に既に埋め込まれているアンカー(価値観)を丸裸にしていってください。


あとは、そのアンカーに対して、アンカリング効果をプラスに作用出来るようにちょっとした演出や意識を傾けていけばいいんです。


これはモテる男や売れっ子のホストほど、自然とやっている事でもありますので、是非、有効に活用してみてください。


以上、本日の講義は「アンカリング効果」を活用した恋愛心理テクニックについてでした。


銀次


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銀次のプロフィール



ブログ管理人:銀次

ネットマーケティング・ホストクラブ経営コンサルタント。

両親が共に水商売という家庭に育ち、2010年まで都内某有名店で現役ホストとして活躍。

現役ホスト引退後はネットビジネス業界に参入しホスト時代の経験を活かし恋愛系情報商材等を扱い圧倒的な業績を残す。

現在はホスト時代の人脈を生かしてホームページ集客、人材育成などを中心とする総合経営コンサルタントとして活躍中。

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